- ラウンジを経営しようとしていますが、「風俗営業」の許可が必要だと聞きました。「風俗店」と呼ばれるようなあやしい営業をするつもりはありません。それでも必要なのですか?
- 「風俗営業」とは、一般的に知られている名称でいうと、マージャン店、パチンコ店、ゲームセンター、ラウンジ、ホストクラブ、キャバクラなどの総称です。
それに対して、報道などで「風俗店」というと、法律の区分では「風俗営業」ではなく「性風俗関連特殊営業」のことを指していることが多く、誤解されていることがあります。
ラウンジにおいては、その店舗の形状や業態にもよりますが、「風俗営業」の許可が必要であると考えておいた方がいいでしょう。
もし、無許可で風俗営業を行えば、2年以下の懲役または200万円以下の罰金刑に処せられます。場合によっては併科されます。
これから開始される営業が「風俗営業」に該当するかどうかは、行政書士にご相談ください。
- 風俗営業は、どこででもできますか?
- どこでもできるというわけではありません。
まず、場所により風俗営業ができる地域とできない地域に分かれます。その基準は都市計画法による用途地域で決まります。(詳細は、参考)用途地域は、各市町村役場の都市計画課等へ行って用途地域図を閲覧してください。
また、学校や病院などの保全対象施設(詳細は、参考)が近くにあるとできないなど、店舗ごとに条件が違いますので厳密な調査が必要です。
<参考>各地域で異なります。詳しくはお尋ねください。
風俗営業をすることができない用途地域
第一種低層住居専用地域
第二種低層住居専用地域
第一種中高層住居専用地域
第二種中高層住居専用地域
第一種住居地域(※一部例外あり)
第二種住居地域(※一部例外あり)
準住居地域(※一部例外あり)
保全対象施設
• 学校(学校教育法第1条に規定する学校若しくは同法第83条第1項に規定する各種学校のうち主として外国人の幼児、児童、生徒等に対して教育を行うもの)
• 保育所(児童福祉法第7条に基づき認可を受けているもの)
• 病院(医療法第1条の5第1項に規定するもの)
• 診療所(医療法第1条の5第2項に規定され入院施設を有するもの)
- キャバクラやラウンジで高級感をだすためにVIPルームを作りたいのですが?
- キャバクラやラウンジであれば、客室内に見通しを妨げる1m以上のものを設置することはできません。パーテーションや間仕切り壁も該当します。
ただし、そのVIPルームが16.5㎡以上あれば、客室が2室あるものとして許可される可能性もあります。
- 知り合いの麻雀店主から店を継いでくれないかと声をかけられました。名義変更の手続きをしたいのですが?
- 「風俗営業」の許可においては、「名義変更」という手続きはできません。営業者が変わるのであれば、新たな許可を申請しなければなりません。
この場合、以前に許可を受けたからといって、今回も得られるとは限りません。注意が必要です。
ただし、相続の場合は、相続人が一定の条件のもと名義を引き継ぐことができます。
- 現在、喫茶店をしていますが、子供に人気のゲームの機械を置きたいと思っています。ゲームセンターの許可が必要という人と、一台なら許可はいらないという人がいるのですが?
- まず、そのゲームの機械が法で規制される「ゲーム機」の種類なのかどうかを調べる必要があります。また、お店の面積に対してゲーム機を置く範囲との比率も関係しますので個別に判断する必要があります。
- カウンターバーや居酒屋を深夜まで営業したいと思っています。何か手続きが必要ですか?
- まず、深夜とは、風営法では午前0時から午前6時までの時間帯をいいます。
カウンターバーや居酒屋で深夜帯にお酒を提供し、「風俗営業」でないのであれば、「深夜における酒類提供飲食店営業」となり、一定の基準が要求されます。
これに対し、主食類(ご飯、麺類、パン類など)を主に提供していれば、「深夜における飲食店営業」となります。
「深夜における酒類提供飲食店営業」に該当する場合、営業ができない地域もありますので調査が必要です。そして、営業を開始する日の10日前までに都道府県公安委員会に届出をしなければなりません。
「深夜における飲食店営業」の場合、届出等は必要ありませんが、一定の規制を受けます。必要であれば警察官の立ち入りがあります。
各地域で異なります。